看護のはなし

天職

はじめに

日々の生活にはたくさんの言葉が溢れている
言葉は人の感情を左右させる
嬉しい気分になったり
悲しい気持ちになったり

貴方はどんな言葉を言われると嬉しい気持ちになりますか
後輩から言われた嬉しい一言
その言葉に心がほんわかしました

今日の『ことりのつぶやき』は後輩から言われた「天職」について綴っていこうと思います

最近あった出来事

休暇も終わり通常業務を過ごす日々
あいも変わらず忙しい

職場の後輩から
「ことりさんって看護師が天職ですよね。
自分が患者なら担当して欲しいって話してたんですよ」
そんなことを言われました

後輩から言われると嬉しい言葉No. 1です
お世辞かもしれませんが嬉しかった
仕事の疲れが一気に取れました

『天職』という言葉を言われました
私にとって看護師って『天職』なのでしょうか

『天職』という言葉にフォーカスして考えてみたいと思います

天職とは

てん‐しょく【天職】

天から授かった職業。また、その人の天性に最も合った職業。「医を天職と心得て励む」
天子が国家を統治する職務。
遊女の等級の一。大夫の次の位。天神。
「―のゆたかなる道中を見て」〈浮・禁短気・六〉
[類語]適職適業ライフワーク
引用
https://kotobank.jp/word/%E5%A4%A9%E8%81%B7-578271

『天職』の意味は何となく分かるような分からないような

普段仕事をしていて
天から授かった仕事なんて考えることは無い

一般的に「天職」という言葉には、大きく2つの意味があります

1つ目は、「神聖な職務」
これは、宗教的な意味合いが強いようです

2つ目は「自分自身に合った仕事」
こちらの意味がより身近ですよね
よく使われている印象では「好き」「やりがい」
そういった心情的な感覚も大きいのかもしれません

『天職』を検索した際、拝見した記事
天職とは何?自分に合った仕事と出会う方法を解説しますより

『天職』の具体的な条件

  • 仕事が苦にならない
  • 自然と目標や意義を見出せる
  • 報酬や対価が最優先事項ではない
  • 生涯続けたい
  • 周囲の目を感じない
  • 仕事に対して疑問や不安がない

という具体的な条件が記載されていました

仕事が苦にならない

仕事をしていて「忙しい」と感じることはありますが
苦しいと感じることは少ないかもしれません

もちろん「人間関係が上手くいっていない」
「できない技術がある」「わからない事がある」
「思う看護の実践ができない」など
躓くことは沢山あります
トラブルが起こったり
ヒヤリハットを経験したり
落ち込むことも多いです

しかしそれは一時的な問題で
「看護」自体が苦しいことかというと
そんなことはないように思います

自然と目標や意義を見出せる


看護師にとって目標は身近なことです
看護計画の目標
自身の成長目標や業績に関する目標
看護学生のころから嫌と言うほど
目標や計画に触れてきました

得意かどうかと言われるとそうでもありませんが
触れる機会は多いと思います

意義を見出すことも目標に繋がっているように思います
看護の場面では「問題解決思考」の影響が強く
「悪いところを改善する」「出来ないところにフォーカス」
しがちです

以前、介護支援専門員を経験していることもあり
「出来るところにフォーカス」する
という視点を持てるようになったことは
私にとっての強みまもしれません

報酬や対価が最優先事項ではない

看護師は給料が高いというイメージがあるかもしれません

看護協会が行った看護師の給与に関する調査では
他の職種に比べると高いのかも
しかし、時間外労働や経験年数が多くなることにより与えられる役割などを
加味して考えると一概には仕事に見合ったとは
言えないのかもしれないですね

それらのことを含め病院によって
給与に関する満足度は異なるようです
不満に感じる看護師も一定数は存在します

実際に看護師確保のために雇用環境改善のための改定案が進められています

そのことを考えると報酬は
看護師を続ける理由の最優先事項では
ないのかもしれません

ただ、「食いっぱぐれない」とは思います

生涯続けたい

急性期、慢性期、三次救急、二次救急、地域医療、外来、病棟、手術室、ICU
循環器、消化器、脳外科、小児科など対象患者は異なります
施設によって使用している機材や機器、
基本的な考え方は同じでも
様々な要因によって看護も異なります
転職や転勤、部署移動の度に勉強し直すことも

検査や治療、新しい疾患と常に勉強している気分です

好奇心旺盛なので「調べる」「学ぶ」
という作業自体を苦痛に感じない私
常に新しいことにチャレンジみたいな環境を
自分自身が継続出来れば一生続けたい

以前見たSNS投稿に
「高齢看護師が老害」という物がありました
そうならないように歳を重ねていきたいとは思いますが
終わりの線引きをしようとは思っています

どんな形であれ気持ちは一生看護師でいるような気はしますが

周囲の目を感じない

『看護師』という仕事はどんなイメージを持たれているのでしょうか
あるサイトで看護師の世間でのイメージに

  • 給料が高い
  • 一生働ける仕事
  • 仕事が忙しい
  • 優しい
  • 性格がキツい、気が強い
  • 身内にいると安心
  • 女性の世界なので怖いことがありそう
  • 合コンでウケが良さそう、男性にモテそう

ということが書かれていました
ご参照までに

私自身、世間の看護師が持つイメージで問題に感じたことはありません

看護師をしていて身近な人に辛辣な言葉を言われたことがある経験上
誰に言われるか、どんなタイミングで言われるかが
影響しているのかもしれません
自分が間違ったことをしていなければ問題ないと思っています

仕事に対して疑問や不安がない

COVIDー19が蔓延し
医療機関に勤めることで風評被害的な体験をしました
その際に不安がなかったとは言えません

しかし現在、COVIDー19の患者さんの看護に関わらせてもらえたことに
感謝しています

看護をしていく中で多くの葛藤や後悔や無力感
もっとで出来ることがあるのではないかと考える日々
仲間の大切さや看護の可能性
考える機会を沢山頂きました

患者さんや家族からの温かい言葉も沢山

疑問や不安も仲間がいれば解決できることを改めて感じました

おわりに

「大きくなったら看護師になりたい」
そんなふうに思ったのは幼稚園の頃だった
小学校の卒業文集では将来の夢はもちろん「看護師」
高校の進学調査でも選択したのは「看護学校」

やっとなれた看護師ですが
理想と現実をギャップに挫折しそうになったり
家庭の事情で離職したり
復職してついていけないことに落ち込んだり

そんなふうに過ごした二十数年

看護師が『天職』だと言えるところまではまだ到達していませんが
人生の最後で「看護師をしていて良かった」と笑えたら良いな

 

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